【MINERVA2019】ロンドン展で放たれた異才


【2019年7月31日(水)~ 8月3日(土)】
Mall Galleries(イギリス・ロンドン)
The Mall, St. James’s, London SW1

 

ロンドンのマル・ギャラリーズで開催された
MINERVA (ミネルヴァ)2019。
日本人の精鋭アーティスト達の作品が結集する珠玉の舞台だ。

 

トラファルガー広場とバッキンガム宮殿を繋ぐ
『マル・ストリート』沿いに位置する同ギャラリーは、
1971年にエリザベス女王の宣言により開設された。
王立御用達のギャラリーであり、
まさにロイヤル・ギャラリーなのである。

古典美術の「ナショナル・ギャラリー」
現代美術の「マル・ギャラリーズ」と評されるほど、
その権威は周知の事実なのだ。
今回は開場前から、入場を待ち焦がれて行列が出来るほどの盛況ぶり。

マル・ギャラリーズは、イギリスが誇る9つの王立美術連盟の
お抱えギャラリーでもあり、年次の展示会予定の8割は、
王立美術連盟の展示会で埋まってしまうほど。
Lillyの展示作品は『唯一無二~薔薇色の人生』。
英題は『Paradise』。
数多くの芸術に触れてきた本場の人々は、
日本の、Lillyのアートをどう捉えたのか。

写真は、RBA(英国王立美術家協会)
副会長ミック・デイヴィス氏。
MINERVA2019は美術書として日本でも発刊され、
明治記念館で開催された
レセプションパーティの際に来日していた同氏。

 

表彰式ではLillyと会話を交え、
今回のロンドン展ではLillyの『唯一無二』に対し
同氏がコメントを送った。


RBA(英国王立美術家協会) ミック副会長より
 
『唯一無二』(Paradise)を見るや否や、
「一目見て足が止まる存在感」だと感じた。
全体的に明るい生命力のある色彩、
緩急を感じられるグラデーションが印象的だ。
さらに、イギリスの国旗を地球か、
太陽のようなものに当てはめることなどは、
イギリス人では発想できないような独創的なアイディアであり、
これこそが芸術に必要な要素であると改めて確信した。
いわずもがな色彩の構成、自由奔放な濃淡、
不思議と感じられるリズミカルな雰囲気からして、
他の作品と比べて特殊であることは明確だ。
画面全体のコントラストも神秘的な雰囲気を醸し出す構成であるため、
Lillyのパッションが作品を突き抜けて来るように強く感じられる。
 
今回はお会いできず残念だったが、史上例にない程
類稀なる作品を見せて頂いたことを非常に光栄に思う。
今後のLillyのアーティスト活動に益々のご活躍を。

Lillyが描くものから共通して感じ取られる「生命力」。
これまでの海外展でも多くの評論家が揃って、
Lillyの作品からほとばしる「生命力」に注目してきた。
それは国境を越えて、人種を越えて、
感情を持つヒトだけが感じることができる力なのだろう。
それを、具体的な描画の対象がなくとも、
感じるがまま、躊躇なく筆を走らせることができる能力は、
まさしくLillyが備える “異才” と言えるだろう。
◆今回出展した『唯一無二』の作品ページはこちら。
◆『MINERVA2019』レセプションパーティのレポートはこちら。
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